親しい人を亡くしたあなたに

幸いながら私は今まで家族を失った経験は無い。
強いて言えば中学に入った途端、父が急性脳髄膜炎で危篤となったことくらいである。(幸い奇跡的に障害も無く持ち直した)

だが悲しい思い出として、小学校からの知人を高校時代に自殺で失ったことがある。
直前まで明るく挨拶もしてくれて、付き合っている女の子もおり、そんな兆候が無かっただけに衝撃は大きかった。
小学校に入った頃から、心臓病を患い2度の手術経験があった為、それが原因だったのか思い悩んでしまった。
彼の母は息子の死後、元々活動していた創価学会で、水を得た魚の様に元気に活動していると聞き、色々と複雑であった。

身近な人を失う悲しみは筆舌にしがたいが、その人は案外、蝶やテントウムシになってあなたの事を見に来て切れているかもしれない。
もしくは近くあなたの子供や親せきとして産まれ変わってすぐに出会えるかもしれない。

死が苦しんだ故人への最大のご褒美であるである以上、いつまでも泣いてばかりではいられない。
ただきっといつか悲しみがふっと和らぐ瞬間が来るから、今のところは泣きたいだけ泣けばいい。
人間は前に進んで生きるようにできている。きっといつか浮上できる時が来る。