エルサレム:聖なる金曜日

イスラエルでは金曜日没から土曜日地没まで、安息日(シャバス)がある。
色々と全ての店や公共機関やらが止まるため、不便であるが、エルサレムの真の素晴らしさを知れるのもこの日なのではないだろうか。

まずキリスト教:修道士達とともに、イエスキリストの最後の足跡をたどる行進が行われる。これは第1ステーションから、第13ステーション(イエスの眠る聖墳墓教会)まで、行進するのだか、このステーションには、「イエスが、十字架にもたげながら、膝をついた場所」等一つ一つの意味があり、その軌跡を修道士達が、聖書を読みながら行進する。これがまた神聖な気分になる。
最後の聖墳墓教会では讃美歌が響き、まるでイエスキリストが生きていた時代にタイムスリップしたような静謐な気持ちが込み上げてきた。

次。夜はユダヤ教である。この夜は思い切り黄金のコートで着飾った、ユダヤ教徒たちが嘆きの壁に集まる。白い旧市街地の壁に移る彼らの影は、これから始まるエキサイティングな夜を象徴するかのようだ。
嘆きの壁に着くと、各々壁に向かって祈りを捧げたり、輪になってにぎやかな歌を歌っていたり、華やかな光景が広がっていた。やはりアメリカ人のユダヤ教徒の姿が多く見受けられる。
禁止されていると知りつつも、携帯で写真を撮ろうとするが、(←どこへ行っても命知らずな私)携帯を手にしただけで誰かが、ものすごい勢いで止めに入ってくる。ここでは命令に逆らえば、何があるか分からないので、その時は写真を撮ることを控えることにした。

帰りはどこも開いていない石畳の通りを一人で歩いたが、ここで初めて「海外での夜の女性の一人歩きは危険」という事を実感する。(今更遅い…呆)

何にせよ、ユダヤ教キリスト教イスラム教と三大宗教の聖地である、エルサレムは今まで海外30か国程度廻った私でも、一番印象に残るくらいである。
イスラエルというと、どうしてもガザ地区のようなテロの多い場所を連想されがちだが、エルサレムは観光インフラも整っており、嫌な思いをすることも少なく、快適な旅が楽しめる美しい場所なので、多くの日本人に観光に訪れてほしい。

追記:私の叔母もエルサレムを訪れ、キリスト教の洗礼を受けている。