水虫が再発する

先週水虫が再発した。前回なったのは3年前の冬の事である。

初めて水虫になった時は、右足の小指と薬指の間に小さな切り傷の様なものが出来ていた程度だった。
開いてみると、ちょっと痛みがあるが、これと言った自覚症状はない。
「何だろう」と思い夫に聞いたところ、さっと見ただけで「水虫だな」と言われた。
晴天の霹靂だった。当時は水虫は自分には無縁というか、中年の男がなるものだと思っていた。
「そんなはずはないでしょう」という私に対し夫は「俺は水虫のプロだからな」と自慢げに言った。水虫のプロ??と思いながらも、彼の大学の専攻は分子生物学。もしかしたら大学時代にそういった研究をしていたのかもしれない...と私は思った。

「水虫なわけはない」と思いつつも、私は次の日すぐに皮膚科に行った。心配性なのである。医師は私の足を見るなり「これはただの切り傷じゃないかなぁ」と言った。「やっぱりそうか」と私は思ったが、「一応検査してください。」と言った。なにせ水虫のプロが水虫というのだから、やはり一応見てもらった方が良い、と考えていた。

組織を取って検査してもらう事数分。待合室で待っていた私に気まずそうに先生が出てきて、診察室に入るように言った。

「間違いありませんね。水虫です...」

がーーーん。まさかとは思っていたのでショックは大きかった。と同時に医師も見抜けないほどの水虫のを、見破るとは、水虫のプロたる夫恐るべしと思った。

家に帰り夫に水虫を報告すると共に、「さすが水虫のプロだね。ところでいつ水虫の研究してたの?」と尋ねた。「…そ、それは...俺には水虫に苦しんでいた父親がいたという経験があるっ」と豪語した。「正式に勉強していたんじゃないの?」と白い目で見た私に対し、むきになった夫は「俺がそんな些末な事、研究するわけないだろっ」とむきになった。騙された…とこの時私は初めて気が付いた。
この頃の水虫は、小さな切り傷程度のものだったので、全治1-2か月と言ったところだった。

しかし今回の水虫は、前回と同じ場所だが、エセ水虫のプロの夫によると真皮まで届いているらしい。(今回も初診?は夫が行い、水虫の診断が下った)
現在前回と同じ医師にかかっているが、今回は全治2-3か月との事なので前回より悪いのだろう。
‥‥しかも今回は、同右足の小指の爪水虫にも感染しており、これは全治1年...痛すぎる。

更に言うと今回の水虫は感染源がこの、右足の小指の爪水虫らしい。3年前病院に行ったとき、医師が「この小指も...もしかすると...」と言っていたので、(その時は何のことか分からなかった)当時から感染していたのかもしれない。その時先生が検査していれば今頃、爪水虫も完治し、再発する事も無かったであろうに...と悔やまれる。

爪水虫の治療費の値段は高く、足用の軟膏2か月分と、爪用のマニキュア系の薬2か月分で4800円程度した。軟膏はそんなに高くないのでいいが、爪治療が1年続くとは今から気が重い。

ここからは毎日風呂上がりのさっぱりした時間に、両足ベタベタの軟膏を塗って靴下をはかねばならず(床がベタベタになるから)マニュキュア系の薬もやたら皮膚に染みて痛いし、我慢の日々である。
水虫の即効薬を見つけた医師にはノーベル賞を与えてほしい、と思う今日この頃である。